平凡な3人家族として暮らす、あやめの今の悩み…それは度重なる無言電話。ある日あやめはその電話の主が息子マサトではないかと疑い始める。息子の部屋の扉を開けようとした時、中から聞こえて来た息子の心の声、それを背中で聞いてしまうあやめ。母を無視する息子と子育てに興味のない夫、孤独の中で女として、母親として揺れ動くあやめの心。そんな時、一通のメールがあやめの携帯電話に入る。「我慢出来ない…」。「俺は母さんを、一人の女として見ている、何故分かってくれない!」抑え切れない息子マサトの心の叫びを、母親として聞くあやめ。だがその瞬間、母子というバランスが微妙に崩れ始める。それは家族の崩壊につながって行くのか…。